先日、専門学校で学生がかぶっていたニット帽子が目に留まりました。
オリーブグリーンの色合いに、ざっくりとした大きな編み目。ふっくらとしたボリューム感と、前に張り出したツバが特徴的なニットキャスケットです。
おそらく手編みで作られたものと思われますが、編み地の凹凸や糸の表情が生かされており、手仕事ならではの温かみを感じるデザインです。
編み地の立体感とシルエット
この帽子で特に興味深いのは、編み地のボリュームと全体のシルエットのバランスです。
太い編み目が生み出す豊かな表情に加え、頭頂部から側面にかけて丸みを持たせた形状、そしてしっかりと存在感のあるツバ。
一般的なニットワッチとは異なる、立体的な造形が魅力です。
手編みの表現を、自動横編機で再現できるか
KD企画では、こうした帽子のデザインを参考に、自動横編機によるサンプル製作の可能性を探っていきたいと考えています。
例えば、太番手の糸を使ったローゲージの編み地や、編み組織の工夫による凹凸表現、増減目による丸みのあるシルエットづくりなど。
ツバの形状やボリュームをどのように安定させるかも、サンプル開発における興味深い課題です。
手編みの表情をそのまま再現することは簡単ではありませんが、自動機ならではの編成技術を組み合わせることで、新しいニットキャスケットの形が生まれるかもしれません。
日常の発見を、次のものづくりへ
学生たちの自由な発想や、日常の中で出会うニット製品には、ものづくりのヒントが数多くあります。
既存の製品をただ再現するのではなく、そこから新しい編み方や形状を考えていくこと。
そんな小さな発見を大切にしながら、KD企画ではこれからもニット帽子の可能性を広げていきたいと思います。
※写真はデザイン研究の参考として紹介しているもので、KD企画の製造品ではありません。

